人生が大きく失敗する視野狭窄とは?心が支配され、人が騙されるプロセス

認知バイアス

人間には視野狭窄(しやきょうさく)と呼ばれる認知の歪みがあります。

この視野狭窄を他人から利用されると、騙されたり、心を支配されたりと人生に大きな影響があります

特に
・就職や転職
・住宅の引越の契約
・カルト宗教やオレオレ詐欺など
日常生活の中で野狭窄を利用されると、人は簡単に騙されますので注意してください。

そんなブラックなバイアスから自分や周りの大切な人を守るためにも、今回はハーバードビジネススクールの調査()を元に視野狭窄についてまとめます。

視野狭窄とは?

今回紹介する視野狭窄とは、心理学の心理的視野狭窄という現象です。

心理的視野狭窄は、他にも選択肢があるのにその選択肢しか見えない現象のことを言います。

人間の脳のバグの影響で、他に選択肢があるのに「この道しかない」「ほかに方法がない」と視野が狭くなり、心に余裕がなくなって他人からの支配を受けやすい状態。これが視野狭窄状態です。

視野狭窄では、ものごとの1つの面にしか注目できず、他の面や可能性を考えられない状態になるので、他の選択肢の事を全く考えていません。二分法の誤謬(ごびゅう)と呼ばれる認知バイアスもこの一部です。

キャリア選択など、人生の大きな選択でも視野狭窄は起こるので、大きな挫折や失敗を避けるためにも視野狭窄に惑わされないことが大切です。

視野狭窄の身近な事例

では、日常でおちいりやすい視野狭窄にはどんな物があるんでしょう?

身近にも視野狭窄に陥る例はたくさんあります。

<例>
・給料に注目して転職に失敗する人
・いま買わないと焦って投資に失敗する人
・お金系のインフルエンサーを崇拝する人
・マルチやカルト宗教、詐欺に引っかかる人

これらは一部で、他にもまだまだあります。

この視野狭窄は、詐欺やビジネス(交渉・転職・起業を含む)でよく使われ、最近だとお金がらみのインフルエンサーも視野狭窄をよく使っています。

「仕事を辞めて華やかな人生を手に入れるか?今のままくすぶって人生を終えるか?どちらか選べ!」みたいな二択を迫ってきたら視野狭窄を狙ってますので注意してください。

実際、詐欺やお金稼ぎでは、相手を自分の信者にできれば一番楽に稼げるので、この選択肢を狭める視野狭窄が使われるってわけです。本当に怖いですね。

視野狭窄の原因

では、この視野狭窄に陥る原因はなんでしょう?

原因はプレッシャーと人間の欲望です。

特に時間がないことや精神的なプレッシャーがかかる状況だと、人は視野狭窄におちいりやすくなります。

例1:時間がないと急かされたとき
たくさんの選択肢があっても、目の前の選択肢にしか目が行きません。「いま決めないと損します」と言われれば、人は他の選択肢を気にせずに決めてしまいます。その結果、あとで後悔するわけです。

例2:気まずいからとりあえず決める
引越先の内見など、部屋が気に入らなくても見た中から決めてしまうことがあります。これは住宅業者に内見を手伝って貰ったことや、なんとなく決めないといけない気まずさなどから決めてしまいます。他にも希望の条件を満たす物件があるかも知れないのに、疲れた面倒くささや雰囲気から、別に好きでもない部屋を契約してしまうわけです。

なので、視野狭窄は何かしらのプレッシャーと人間の本能が組み合わさって起こります。

なにか1つの事に集中して総合的に判断出来なくなってるときは視野狭窄の罠にはまってるかもと思った方がいいです。

良くある失敗例

そして、この視野狭窄で、世界中のお金持ちやスゴい人でも失敗します。

ハーバードビジネススクールの調査では、多国籍企業の人事部長400人へアンケート調査をし、世界各国のエグゼクティブの最も多い転職の失敗例を調査しました。

その結果、転職における視野狭窄の定番パターン5つがこちらになります。

失敗1:転職先を十分に調べずに失敗
失敗2:お金のために転職して失敗
失敗3:隣の芝生が青く見えて失敗
失敗4:自分を過大評価して失敗
失敗5:短期的な欲望に負けて失敗

なんと、グローバル企業の部長クラスでも視野狭窄におちいって失敗し続けています。

もちろん回避する方法はありますが、自分を過信して、自分の本能に操られて失敗を繰り返していると言うわけです。

誰でも視野狭窄におちいるので人ごとじゃありません。

視野狭窄への対策

視野狭窄への対策は、大きく分けて2つあります。

<視野狭窄への対策>
1,プレッシャーがない状態で判断する
2,他に選択肢がないか信頼できる人に相談する

大切なのはこの2つです。

プレッシャーがない状態で判断する

人は、気づかないうちにプレッシャーの中で判断しています。

<プレッシャーの例>
・心理的なプレッシャー
・社会的なプレッシャー
・時間的なプレッシャー

心理的プレッシャーとは、自分を心理的に安全な状態に保ちたいというリスク回避行動で、自分の心を軽くしたいと思う本能的なプレッシャーです。また、社会的プレッシャーは他人の目を気にする本能で、できる人にみられたいなどの意識が働きます。時間的プレッシャーは、期限が迫るなど時間的に余裕が無い状態のプレッシャーです。

どのプレシャーがあっても、人は追いつめられ視野狭窄におちいりがちです。

なので、視野狭窄におちいらないためにも、プレッシャーが少ない状態で判断するというのが大切になります。

信頼できる人に相談する

また、視野狭窄におちいらないために、周りの人に相談することも有効です。

視野狭窄の怖いところは、自分では他の選択肢を意識出来なくなっていることです。

なので、信頼出来る人に相談してみましょう。そうすれば、自分には見えていない別の選択肢が見えてくることもあるので、なにか重要な決断をするときには周りの人に相談してみてください。

仕事の事であれば、上司や同僚、友人など相談出来るかと思います。ポイントは、あなた自身が信頼出来る人に相談することです。人は嫌いな人の意見は聞かない生き物なので、信頼出来る人の意見を聞いて参考にしてみてください。

もし視野狭窄におちいってしまったら?

もし視野狭窄におちいり間違った選択をしたと思ったら、次の行動は戦略的に行いましょう。

過去にした選択を変えることは出来ません。ですが、未来の選択は変えることが出来ます。

なので、今回の失敗を活かして、次の選択では視野狭窄におちいらないように行動してみてください。そうすればいまより人生は良くなるはずなので、自分の傾向を修正して、信頼できる人に相談し、自分にとって本当に満足のいくことは何か?など、自分にとってベストな選択を選んでみてください。

最後に

今回は、詐欺師やインフルエンサーがよく使う視野狭窄についてまとめました。

非常にブラックな内容となってしまいましたが、この内容を読んで皆さんが視野狭窄に陥らず、自分にとっていい人生を歩める事を切に願います。

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